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今回は、昨日から一部で議論されている”ホルモン注射無料クーポン券配布”についてまとめました。
パートナーの私が感じた率直な意見。最後までお目を通していただけたら幸いです。

一線を越えてはいけない事案


昨晩もツイッターで苦言しましたが、問題提起としてブログでもまとめました。
まず結論から申しますと、この”ホルモン注射無料クーポン券配布”
提供元であるGRAMMY TOKYO(@grammy526)から『廃止する』という処置がされました。
(※現在、このお知らせ以前の関連するツイートは削除されている様です)

私はこのツイートを見たとき、とても違和感がありました。
身体に針を刺す医療行為が、無料クーポンとして配布される。
しかも『超出会い系』と謳われているクラブイベントのフライヤーで。
当初該当記事には「診断書をお持ちの方のみ」と明記されていましたが
フライヤーを配る時点で、その区別がつきますか?浅はか過ぎます。

クリニックから提供いただいたクーポンなので、違法ではありません。と。
法に触れるとか、診断書を持っている人だけが対象だとか、問題視しているのはそこではありません。

根本的な要因を考えて欲しい


立派な医療行為であるホルモン注射。身体にかかる負担は、重々承知のハズ。
当事者の方たちばかりのはずなのに、それを忘れてしまったのですか?
GIDで悩んでいる方たちのためによかれと思って企画したことかもしれません。
今までもたくさんの方たちに手を差し伸べ、救ってこられたんですよね。
では、尚更なぜホルモン治療を軽視したとしか受け止められないことをしたのか。
たくさんの方たちに支持され、影響力がある方たちがなぜこのような企画を通したのか。

以前ブログにも書きましたが、ホルモン注射は魔法のクスリではありません。
健康な身体を無理やり変えていく訳ですから、デメリットの方が多いのは当たり前です。
ホルモンの副作用によって、動脈硬化の危険性や、骨粗しょう症になるリスクも高まります。
命に関わることなのです。だからこそ、今回の件は越えてはいけない一線だったと思います。

このブログでも治療による副作用やデメリットなど、あえて積極的に発信してきました。
それほど人体に影響があるものだし、軽々しく扱ってはいけないことと考えているからです。

ホルモン注射は、少なからず命に関わるんです。


戸籍を変えるためには、性別適合手術が必要。さらにその為にはホルモン治療が必要。
どれだけ身体に悪いことだと分かっていても、当事者の方には必要な治療なのです。
私自身、ダンナちゃんの注射による身体の変化を5年以上見てきました。
パートナーとしては、健康で長生きしてほしいと思うことは当たり前のこと。
ですが、本人の意志を尊重して治療に関しては反対しません。
でも、それでも、いつ命を落とすか、いつも不安なんです。これはずっと続くんです。

最近よくLGBTのことが取り上げられますが、私自身あまり深いところまでは知りませんでした。
このブログを始めて、ツイッターもやりだして・・・見えてきたのはFtMの闇の部分。
一日で診断書を出してくれるところを斡旋したり、実態が不明確な情報商材を売っていたり・・・
以前は違法にホルモン注射をしていたりなど。きっと知らないことがまだまだあると思います。

今回の件も、その闇の一部なのでしょうか。
同じ当事者、セクマイ関係者といえど、住む世界も考え方も違うのかな、と思ってしまいます。

結果として『廃止』ということになり、事態は収束していくと思いますが
良い意味でも悪い意味でも、今回のことでホルモン注射のことを今一度
考えるきっかけになったかもしれません。

最後に


見る方からしたら、私の意見は感情論にすぎないかもしれません。
ですが、どうしても伝えたかったのです。ホルモン治療の大事さ、影響を。
そしてそれが”無料””先着順””クーポン配布”されようとしていた事実。
決して軽視してはいけない問題だと思います。命に関わる、ということは大げさではないはず。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
色々な意見があると思いますが、パートナーとしての一個人の意見でした。

次回からはいつも通りの日常をお届けいたします!それでは!!